漫画「サツドウ」2巻までにみる「黄金パターン」と「北斗の拳」。3巻の追記感想も。
記事はぶらっくうっどが書いてます。よろしくお願いします!
漫画「サツドウ」は、こんな人におすすめ!
- 「ナメてた相手が実は殺人マシンでした」系の話が好きな人!
- 痛快なマンガが読みたい人!
- チート系最強主人公が無双するお話が読みたい人!
概 要・あらすじ等
概要
週刊ヤングマガジンで2023年8号(1月23日発売)から連載されている漫画作品。
原作:雪永ちっち。
作画:なだいにし。
2023年8月時点で単行本既刊2巻。
あらすじ
どこにでもいるーー否、むしろ冴えないサラリーマン・赤森六男には秘すべき素性があった。
古来、名だたる武道家・闇に生きる暗殺者を葬ってきた
一家相伝の殺法術・背神活殺流拳法の稀代の使い手であること。
そんな六男の存在が世に知れ渡ったとき、
アンダーグラウンドで凶暴な力を研ぎ澄ます者たちが殺意を込めて動き出すーー!
漫画サツドウ感想:「黄金パターン」と「北斗の券」
「サツドウ」はよくある話なんだけれど、面白い
第二巻の野田クリスタル氏の帯の推薦文にもありますが、この漫画を「目新しい」「斬新だ」と思っている人は誰もいないでしょう。
ストーリーを読んでもお分かりの通り、「これまで1,000回くらいは似たような話を読んできた」という感じです。
冒頭にも書いた通り「そうは見えない主人公が実は物凄く強かった」というもの。
それも単なる暴力主義者ではなく、「か弱い者」「いたいけな女子供」を守るために立ち上がる…という具合。
このパターンを「定型パターン」として決定づけたのが「北斗の拳」でしょう。
(*冷静に考えれば「北斗神拳」は「暗殺拳」なのですから卑怯・卑劣は当たり前でないとおかしいでしょう。まあ、それでは少年漫画の主人公にはならないのでああいう「悪党には容赦しないが戦う時には正々堂々」というキャラになったのでしょう)
かなり後になって連載が始まった『NINKU -忍空-』(にんくう)の第一話を読んで仰天しました。
ストーリー運びが「北斗の拳」第一話と全く同じだったからです。
その後「YAKSA -ヤシャ-」という漫画のこれまた第一話を読んだ時も「『北斗の拳』の第一話と殆ど同じだ」と仰天することになります。
恐らく私が認識していないだけで、同様のパターンの作品は「星の数ほど」存在することでしょう。
それほど「北斗の拳」の「第一話」の完成度が高かったという事に他なりません。
また、「そうは見えない人物が実はムチャクチャ強かった」パターンはそれこそ、「1ジャンル」を形成するほどの作品数があります。
SNSなどでよく広告を目にする「TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには」などが最近のヒット作でしょうか。
それこそ「ワンパンマン」「トライガン」などもその系譜に入るかもしれません。
現在そのパターンで一番面白いのは「ザ・ファブル」でしょうね。
やはり「一ジャンル」を形成するほどの人気であり、実際面白いのです。
「サツドウ」の評判
「サツドウ」は「ありがち」「いつものパターン」と揶揄されながらも大ヒットを記録し、「今のヤンマガで一番面白い」とすら言われているそうです。
この評を書いている時点ではまだ2巻しか出ていませんが、アマゾンカスタマーレビューでは絶賛の嵐というところです。
確かに面白いです!!
店頭の「試し読み」でパラパラ読んでそのまま衝動買いしてしまいましたからね。
悪い奴ら(チンピラとか)を一方的にぶちのめし、汗一つかかない強さなんて・・・
シンプルに憧れるじゃないですか!
それでいて変身ヒーローよろしく(一応)正体は隠さないといけないのに、そこはSNS時代なので、身を守るためにやったケンカの動画が拡散されたり苦労すると言うあたりは当然ながら「北斗の拳」では観られなかった趣向です(そりゃな)。
とりあえずこれを読んで「へー面白そうだな」と思ったら買って問題ないと思います。
実は「無双」にもパターンがある…まずは「北斗の拳」の話。
よく「北斗の拳」はラオウを倒すところまでは面白かったけど、その後は蛇足」と言われます。
確かにその通りで、「修羅の国編」以降の登場人物なんて熱心な「北斗」ファン以外は誰も覚えていないでしょう。
ただ、個人的には「ジャギ・アミバまで」なんです。
どういうことか説明しましょう。
言わずと知れた「北斗の拳」は日本コミック史上に燦然と輝く傑作です。「全盛期」の「週刊少年ジャンプ」の発行部数を「600万部」という新聞か辞書みたいな凄まじい数字に押し上げることに貢献しました。
しかし、そのストーリー展開は従来の「少年漫画」からはかなりかけ離れたものでした。
「友情・努力・勝利」を掲げていた「週刊少年ジャンプ」は多くの漫画で「修行(努力)」シーンが重要視されます。
「キン肉マン」や「ジョジョの奇妙な冒険(二部まで)」に至るまで、「修行」シーンが面白い漫画は軒並み面白いです。
忘れちゃいけない「鬼滅の刃」だって「鬼退治」に行くまで2年も修行しているんですよ!!
ところが、「北斗の拳」の主人公・ケンシロウはどれほど「強そう」な相手であっても、全く苦戦することなく一方的に涼しい顔で倒してしまいます。
どうにか多少は抵抗できるのは人質を取ったり、「ジャッカル」の様に卑怯な手を使った時くらい。
それも「勧善懲悪」とばかりにおのれの行ったことの数倍返しでボコボコにされて読者の溜飲を下げます。
毎回毎回空気の読めないモヒカンがケンシロウにウザ絡みしてはギャグ同然に〇されるのはもう「様式美」というところです。
(*ちなみに、どんな悪党であれ臓物をまき散らして〇される凄惨なマンガであることも事実なので、かなりの程度笑い要素を意図的にちりばめていたそうです。「ひでぶ!」「たわば!」「あべし!」「しゅらべっぼ!」などの「面白い断末魔」もその一環だったのでしょう)
普通なら「主人公がピンチにもならない」漫画なんて「盛り上がらない」と判断されそうなものです。
しかし、「北斗の拳」の場合は、「今回の敵はどれほどみっともなくやられるんだろう」と読者は「結末の分かっている」お話に身を乗り出して熱狂していました。
これはプロレスにおける「ベビーフェイス(善玉)・ヒール(悪玉)」の関係みたいなものでしょう。
本来実力的には圧倒的に劣っているヒールが輝けるのは「卑怯な手段」くらい。
そこで目一杯観客のヘイト(憎悪)を一身に受けて、ベビーフェイスに無残にやられて観客の留飲を下げるのが「仕事」なのです。
これは「エンターテインメントの基本」です。
古今東西の「娯楽」「お芝居」などはこれを基本としています。
毎週やっていた「水戸黄門」「大岡越前」「遠山の金さん」「必殺仕事人」などは毎週このパターンでした。面白いですからね。
大人気の「北斗の拳」はまあ、次々に「一応は強そう」に見える相手を出してきては、結局一方的にボコることを続けます。
人気はうなぎのぼりとなり、もう誰にも止められそうにありませんでした。
「お前はもう、死んでいる」のキメ台詞なんて思わず真似したくなるじゃないですか。
もう気持ちいいったらありゃしないですよ。
星の数ほどの「パクり」としか思えない作品が量産されたりもするのですが、それはまた別の話。
ぶっちゃけこのままパターンとして続けても良かったんでしょうが、「北斗の拳」は「ループ構造」をよしとしませんでした。
「子連れ狼」の様に、旅をつづけながらも同じ様なパターンでぐるぐる延々と回し続けなかったんですね。
そうなってくると「より強い敵」が要請されます。
そうなればもう「同じ北斗神拳を使う」敵しかいません。
「一子相伝」(たった一人に受け継がせる)の北斗神拳にどうして他に使い手がいるんだよ!…というツッコミも何のその、「実は他にも同じ修行をしていた『兄』が複数人いた」ことにします。
ただ、最初に登場した「ジャギ」は確かに北斗神拳は使いますが使い手として「三流」の上、卑怯な手を使いまくる「手の込んだかませ犬」でしかありませんでした。
また、偽トキ(アミバ)も同様。正体が分かってしまえばネタキャラ以下でした。
つまり「同じ北斗神拳」という看板はあってもそれまでのザコと大差ないのをぶっ倒したところで「本当に強い」同じ北斗神拳の使い手である「ラオウ(拳王)」が出て来る訳です。
この辺りから、「ライバル」南斗聖拳(*)にもシン以外にも「サウザー」の様にケンシロウを一度は倒す様な強いのも現れ始めます。
(*「北斗神拳(ほくとしんけん)」は私の使っているPCでも一括変換出来たのですが「南斗聖拳(なんとせいけん)」はそうではありませんでした。この点、南斗はまだまだですね(笑)
…まあ、俗にこの辺が「北斗の拳」で一番面白いとされているんですが、私はそうは思っていません。
はっきり言って「苦戦するケンシロウ」なんて見たく無いんですよ!
「笑わない主人公」と呼ばれた孤高の強さを持つ「圧倒的な」存在であって欲しかったのです。
アミバ戦などは「実はケンシロウの方が強いけど、兄だから〇せない」という枷(かせ)を嵌めて、さんざんに「溜め」描写を長くし、「実はニセモノだった」とやったのでギリギリOKでした。
しかし、サウザー戦とかになってくるともう駄目。一度は破れて、ラオウに「お姫様抱っこ」されて助けられる(みんな覚えてるかな?)ケンシロウなんてそんなの読みたくはないんです。
インパクトあったので覚えてる・・・。お姫様抱っこ・・・。
「同じ程度の強さの敵と一進一退の攻防を繰り広げて、結局は勝つ」面白さは分かります。
それこそ「サイヤ人」が登場してきた後の「ドラゴンボール」はそういうお話でしょう。
ただ、それは「別のタイプの面白さ」です。
「無双主人公」パターン。それは「北斗の拳」初期型と、中期以降型
何度でも言いますが、私は「北斗の拳」序盤の全く苦戦すらせず、一方的に「悪人」をボコボコにする勧善懲悪ストーリーが大好きです。
「サツドウ」が鮮烈な印象を与え、「ありがちだけど今一番面白い漫画」などと言われるのは、序盤が正にこの「勧善懲悪ストーリー」だったからでしょう。
しかも現代が舞台なので、中途半端に格闘技をかじったチンピラ集団みたいな「現実にいそう」な小悪人どもをばったばったとやっつけます。
こんなストーリーなんて「自分もこんなに強かったらなあ」と痛快に感じるではありませんか。
結局手を変え、品を変えたこのパターンが一番面白いんですよ!
「北斗の拳」において「強い敵」を求めるが余り、「バトルもの」に堕していく「ラオウ編」以降は「別の漫画」だと思っています。
これはこれで面白いのですが、「勧善懲悪」とは違うものです。
「勧善懲悪」ものに「魅力的な敵役」なんぞ必要ありません。
徹頭徹尾、「疑問の余地のない悪党」だからこそ、一切の遠慮なくブチ殺せるのです。
実はそいつが元はいい奴だったとかの情報なんぞいらんのです。そんなことを知ってしまったら心置きなくぶっ殺せないではないですか。
この「より強い敵」路線は後発の漫画たちもあっという間にそのワナに掛かります。
恐らく、序盤の数エピソードは「悪人であるザコを一方的にボコボコ」にする「勧善懲悪ストーリー」を描くものの、「ワンパターン」と感じるのか、すぐに「ライバル」を出そうとしてしまいます。
『NINKU -忍空-』(にんくう)、『YAKSA -ヤシャ-』なども、早々に「同じ技の使い手」「同じ程度に強い敵」を出してしまい、あっという間に話が袋小路に陥って人気が失速、よく分からないままに終わってしまいます。
はっきりいいますが、これは完全に「研究不足」です。
過去作を研究し、「同じ程度の強さのライバル」を出してもなおちゃんと面白く出来る勝算があってやっているのならともかく、何となく展開していたら「自然と」そういう敵を出すに至ってしまっているのであれば、それはあっという間に面白くなくなっていくでしょう。
私に言わせればそんなのは「水が高きから低きに流れる」くらい当たり前の話です。
…ではこの「サツドウ」はどうでしょうか?
黄金パターンを踏まえ、「サツドウ」1巻を読んでみると
正直言って、最初は期待していませんでした。
俗に「空港で買って、飛行機の中で読み切ってしまい、到着地で捨てていく」小説(エアポート・ノベル)という言い方があるそうです。
一度だけアメリカ旅行をしたことがあるのですが、確かに海外の空港の売店には表紙にまで「〇〇誌で大絶賛!」みたいな宣伝文句が刷り込まれた非常に紙質が悪く分厚い「ペーパーバッグ」がスタンドに大量に挿して売られていました。
ああいうのが「エアポート・ノベル」(暇つぶし小説)なんでしょうね。
敢えて言うならそれの漫画版(暇つぶし漫画)というところです。
何しろ超ありがちパターンです。
この漫画を買った理由は、久しぶりに妻と地元グルメを味わおうと、行列に並ぶ際の暇つぶしとして購入しました。
漫画なんて「デスノート」くらい文字が多くても一冊30分もあれば読み切ってしまいますからね。
閑話休題。
序盤は「無双」が続きますが、「1巻の」中盤にはもう「恐るべき拳法の使い手」の噂(?)を聞きつけた「その道の達人」みたいなのがわらわら集まってきます。
正直「嗚呼、もうこのパターンかよ」と思いました。
ところが「サツドウ」1巻はちょっと違いました。
なんと、次々に現れる「事情を知る」「一流の使い手」たちを相手にしてすら「それを上回る」無双っぷりを見せつけるのです。
それも、「ジャギ」や「アミバ」の様な「かませ」ではなく、それなりに強そうに見える敵…他の漫画だったら主役を張れそうな存在感…を次々に「一方的に」やっつけていくのですよ!
これはちょっと新しいパターンかもしれません。
「ザ・ファブル」よろしく「正体を隠す」という趣向も加わり、「グラップラー刃牙」を始めとした多くの格闘マンガがそうであるように、「豆知識」も豊富。
え、サツドウの技に関しては、「んなことあるかい!?」とツッコミながら楽しんでた・・・。すごいことはすごいんだけどさ。
そうなの!?「うーむなるほど、すごい技だ・・・!!」と軽く衝撃だった・・・。
ギャグも忘れません。
これは「お値段分は楽しめる新たなるスタンダードの登場!」ってことで評を終わる予定でした。
ところが購入した段階ではもう2巻が出ていたんですね。
…ってことで2巻も。
「サツドウ」2巻を、続けて読んでみると・・・。
ってことで第2巻なんですが…まあ、残念ながら過去の作品と似たようなパターンを辿っています。
「勧善懲悪」路線は完全に終了。
次々にやってくる「新キャラ」は「強そうに見せるハッタリ」だけはかますものの、主人公と関係ないところで勝手にやり合いまくり、「序列」が完全に不明。
結局「誰が一番強いってことになってるの?」と言いたくなります。
ライバル出すにしてもその強さは分かりやすくなきゃ。どうせやられるにしたって。
自慢のギャグも「バトル」に関係あるところでやっちゃ駄目なんです。
「強さの序列自慢」のところでふざけてしまうと、一番の売りのバトルそのものに真剣になれません。
日常生活では天然ボケをかますけど、「戦えば強」くて、その「戦い」は完全にシリアスでないと。
「北斗の拳」でケンシロウが戦いの最中にボケないでしょ?
また「北斗の拳」でもそうでしたが、魅力的なキャラが多すぎるため、レイやシャチなど主人公そっちのけでサイドストーリーをやり始めちゃうともう駄目。
誰がチンピラの親玉の「妹を助けるために稽古を付けてくれる」お話が読みたいと言ったか・・・と、しかも・・・それもどっかに行っちゃう。
これでは、一体この漫画の何が面白かったのかも見失ってしまいます。
私がこんなブログをやってなかったら「2巻切り」確定だったでしょう。
とはいうものの、これはこれでギャグマンガとして面白そうではあるので全巻出たあたりで纏(まと)めて読むとかになりそうです。
2巻、ギャグ漫画として面白くなってきた!「カバワール」は声出して笑った。
あと、1巻が面白いのは間違いないのでそれだけでも買う価値ありです。
「強さのインフレ」対策
よく、少年漫画は「強さがインフレする」と言われています。
最初にこの表現を使ったのは諸説ありますが「サルでも描けるマンガ教室」の竹熊健太郎氏とされます。
実際その通りで、読者を飽きさせないためには次々に新しくかつ「前より強い」敵を出し続ける必要がある…という考え方があります。
…が、馬鹿正直にそれに従っていると「作品」が理論上崩壊します。
「ドラゴンボール」などは、最初は「カリン様」という現地神みたいなのがいたと思ったら次はなんと「神様」が登場。実は「神様」と呼ばれていたのは「ナメック星人」という宇宙人だと分かり、ドラゴンボールを作ったのもナメック星人で「ピッコロ大魔王」が登場。
宇宙から「サイヤ人」が襲来し、あの世に行ってみれば「界王様」がいて、ところがその更に頂点には「界王神」がいて…とキリがありません。
ドラゴンボールはこれでも頑張った方です。
実は「スラムダンク」などもそのワナにハマりました。
地元に全国制覇もしている「海南」があるのは神奈川という立地からしていいとしても、同じ地域に藤真や仙道、魚住みたいなのがうようよしているんですから。
遂には「全国対戦2回戦」で「どう考えても作中最強」である「山王工業」を出してしまい、「これ以上強い敵を出すのは理屈としておかしい」と作品そのものが終わってしまいました。
しかし、この「伝統」を打ち破った上、崩壊もさせず見事に面白くした作品が存在します。
それが「ジョジョの奇妙な冒険 第三部」。
「旅をする」建前上、色んな敵が次々に襲ってくるのですが、「毎回襲われるキャラやシチュエーションが違う」ため、『必ずしも前の敵よりも強い必要が無い』という新しいセオリーを獲得したのです。
勿論、最終的には「最強のラスボス」と戦う必要がありますが、これは見事でした。
同じセオリーは「四部」にも受け継がれており、実にバラエティに富んだ多彩な敵キャラが次々に登場したものです。
…まあ、余りにも強かった「第二部」に比べて三部以降の緊張感はそれに及ばないのは確かなのですが、いつまでも連載開始当初のテンションを維持出来る訳もありません。
こんな方法もあるんだよというお話です。
それから「堅実なスポーツ漫画」の極北といえる「ベイビーステップ(評はこちら)」では「二回戦で最強の相手と当たって苦戦するも、そこからは楽勝」トーナメントとかも普通に出てきます。
やっぱり凄いなあ。
まとめ
「今(2023年)一番面白い」とされる「サツドウ」。
「黄金パターン」たる「勧善懲悪」をひっさげて登場し、「約束された勝利」をひた走っていたのですが、2巻に至って「ありがちなワナ」にハマって迷走…というところです。
唯一違うのは、さらっと流し読んだ程度では何が起こってるのかサッパリ分からんほど迷走しつつも、作者的にそれを持て余している雰囲気が余り無いことです。
この路線はこの路線でしっかり描き切れそうな雰囲気がします。
完結を楽しみに待とうと思います。
是非とも完結の暁には、
「こんなに面白くなるなんて!申し訳ありませんでした!」と土下座させてください!!
1ー2巻の感想はこれで終わりです。
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました!
・・・という訳で、「サツドウ」1巻おすすめです!
ヤンマガWebで、1話お試しがあります(令和5年9月現在)ぜひ読んでみてください。
おまけ:ナメてた相手が実は・・・の作品色々
「ナメてた相手が実は殺人マシンでした」(Byギンティ小林)路線には傑作が多々あるのですが、個人的に好きなのは映画「イコライザー」シリーズ。
デンゼル・ワシントンが演じている時点で「強そうにしか見えない」のはご愛敬ですが、ともかくいざ戦い始めた時の強さは圧倒的。
このキャラクターが人気みたいでシリーズ化されていて、近年「3」が公開される予定とか。
知ったのが遅かったので「2」まではアマゾンプライムでしたが、「3」公開されたら劇場に行きたいです。
それから「ジョン・ウィック」シリーズもこの系譜でしょう。
こちらも数が多い上、必ずしもタイトルをナンバリングしてくれてないのでどういう順番で観ていいのかも分からないパターンですが、やっぱり痛快です。
あーだれかちゃんと研究した上で日本でもこういうのやってくれないかなあ。
追記:「サツドウ」3巻も読みました!
私が3巻を購入して先に読みました!3巻はムキハゲ回で、とーっても面白かったです!ギャグが私好み。続きも楽しみ!!
予想してたのと、全然違う方向で、めっちゃ面白かった!ここまで振り切ったギャグ漫画になるとは思ってなかった・・・!
原作者の雪永ちっち先生のご冥福をお祈りします
その後、ヤングマガジン 2024年17号 [2024年3月25日発売] で「サツドウ」の連載終了と原作者の逝去が掲載されました。
原作者の雪永ちっち先生がお亡くなりになったことがYahoo!ニュースなどで報道されました。
Xのアカウントで写真を拝見する限り、おそらく20代くらいのお若い先生だったので、俄には信じられなかったです。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
「サツドウ」は未掲載部分はコミックスで読めるのかどうか未定だそうです。
今後に関しては、公式H Pで告知されるそうです。何らかの形で刊行された本を楽しむ位しか私にはできませんが、告知を待とうと思います。
「サツドウ」続きが楽しみだったので、急なご逝去に驚きました。ご冥福をお祈りしています。