傑作巨大ロボット漫画「砲神エクザクソン」1ー7巻完結 感想(BW)
園田健一先生の「砲神エクザクソン」感想です。ぶらっくうっどが感想を書いてます。よろしくお願いいたします。
漫画「砲神エグザクソン」はこんな人におすすめ
- SFが好きな人!
- 巨大ロボットが好きな人!
- 侵略ものが好きな人!
- 壮大な世界観の物語が読みたい人!
「巨大ロボット漫画の決定版」と言っても過言ではない名作!!
作品概要・作者について・あらすじ
作品概要
園田健一先生のSF漫画。
講談社の「月刊アフタヌーン」で、1997年10月から2004年7月まで連載された。
アフタヌーンKCよりコミックス第1巻が1998年6月23日に発行され、最終巻の7巻は2004年8月23日に発行された。
あらすじ
圧倒的な科学力を持つ宇宙人(リオファルド人)とのファースト・コンタクトから10年。
地球人とリオファルド人との友好記念式典中に、軌道エレベーターの初荷が姿を現す。それは、見たこともない巨大ロボット・・・。
友好的な態度から一変したリオファルド人は侵略を宣言し、地球を植民地にしようとする。
主人公・加農砲一(かのうほういち)は、博士が作ったエグザクソンというロボットに乗り、人類の存続をかけ戦う。
圧倒的な科学力を持つ強敵から、地球の危機を救えるのか。
作者の園田健一先生について
愛称は「ソノケン」「園ヤン」。専門学校生の時に同人作家として活躍し、美少女とメカのイラストが話題になり、模型店の広告カット等の仕事を受けていた。
その活躍が目に留まり、雑誌「モデルグラフィックス」で連載された「ガルフォース」の企画に参加し、キャラクターやメカニックを手掛けると話題となり、アニメ化された。
その後、アートミックへ入社し、「ガルフォース」「バブルガムクライシス」などOAV作品のキャラクターデザインを手掛ける。
「ライディングビーン」は、原作・監修・キャラクターデザイン・メカニック設定など手掛けている。
OAVに参加してるので、マニアックな印象が強いね。
平成以降は、漫画家として活躍し、「ライディングビーン」「ガンスミスキャッツ」などの作品を手掛ける。
「シンプルに見えて物凄く大量の情報を前提にし、背景に複雑なことが起こっている」展開が特徴。
・・・なのですが、とても難しいことを、簡単にできるように見せるのが上手い先生という印象です。
SFオタクの、オタク第2世代なら知らない人はいない、我らがソノケン先生!特に「ガンスミスキャッツ」が大好きです。
ジャンルとメディアの親和性の話。
2013年に、衝撃的な映画が公開される・・・
世間的には「すずめの戸締り」「ザ・ファースト スラムダンク」そして「スーパーマリオブラザーズ・ザ・ムービー」など、続けざまに「日本発」コンテンツが世界を席巻しています。
イルミネーションと組んだ「マリオ」は実質的にアメリカ映画なのですが、「すずめ」「スラダン」は「日本発」どころか「日本映画」だったりするので、正に「時代は変わったなあ」というところです。
まだ「シン・ゴジラ」が登場する前の、2013年。
衝撃的な「映画」が公開されました。
怪獣映画で、巨大ロボットが出たのは・・・
それが「パシフィック・リム」です。
よく「巨大ロボット」に「怪獣」と「日本人が好きそうな」ものばかり詰め込んだ夢の映画…とされます。
実際、直後にはまだ健在だった「映画秘宝」勢力が慌ててムック本を発売し、「映画秘宝」本体で何度も特集を組みました。
そこで「元ネタ」とされる作品群がずらずらと列挙されたものです。
ビジュアル的には最も近い「新世紀エヴァンゲリオン」はデルトロ監督は「見たことが無い」といい、意外に「機動警察パトレイバー」からのインスパイアを口にし、「ゴジラ」よりも「ウルトラマン」怪獣の方が好き…などの貴重な証言にあふれています。
それはともかく、その際に意外なことが(少なくとも映画秘宝ファンの様な濃い濃い人たちには)発覚しました。
それは「怪獣」は「実写映画」によく出てきますが、実は「巨大ロボット」は「アニメ」には登場するものの、「実写」には余り登場しないのです。
一応特撮界の黒歴史、ジェットジャガー(あんまり検索しないでね)などもあったりしますが、実は「マジンガーZ」「ゲッターロボ」なにより「ガンダム」シリーズの様に「人が乗り込んで動かす」巨大ロボットが「実写」で映像化された例は余りありません。
という事はつまり「怪獣」映画において「巨大人型ロボット」が対峙するのを見たのは「パシフィック・リム」が初めてに近かったわけです。
理由は幾つか考えられるのですが、「怪獣映画」においては「怪獣」が基本的には「ウソ」の最大のものであるので、この上「対抗する側」までウソである「巨大ロボット」なんぞ出してしまったならば、途端にバカバカしくなってしまうということです。
私は「シン・ゴジラ」「GMK」以外ですと、「ゴジラ(1984年版)」をこよなく愛する者ですが、「スーパーX」だけはちょっと頂けませんからねえ。
話を戻しますが、当時のオタクたちは「どうしてこんなにコテコテの日本アイデアっぽい映画を先に外国人に作られてしまったのか!恥を知れ!」と嘆いていました。
とはいっても、わが国の映画産業の規模では「シン・ゴジラ」ですら12億円程度で撮影せざるを得なかったのに、160億円掛かっている「パシフィック・リム」に対抗できるわけがありません。
(たった12億円で「シン・ゴジラ」作っちゃうのが凄いとは言えますが)
「巨大ロボット」というジャンルについて
しかし、実際に調べてみると「怪獣」はともかく、「巨大ロボット」は実写がその主戦場ではなく、相変わらずその主戦場は「アニメ」のままでした。
どうして「実写」と「ロボット」の食い合わせが悪いのか・・・?ですが、
やはり「操縦方法」にあるのでしょう。
レバーとボタンやらペダルやら、ましてやハンドル(!)であの四肢を持つ人間と同じ形状の「ロボット」を自在の操るというのは無理があります。
なので、「身体の動きにシンクロ」する巨大操縦席を作らざるを得ませんでした。
ここまでしないと説得力が生まれなかった訳です。
(ちょっと話はそれますが)「ゾンビ」というジャンルについて
この手の「得意、不得意」ジャンルというのは結構あります。
例えば「ゾンビ」。
これは長年「実写映画」の独壇場でした。
何しろ「ゾンビメイク」をしてしまえば大した予算もなく「それっぽく」なります。
その後、コンピューターゲームで「ゾンビもの」が発達し、「漫画」にも進出してきました。
「ハイスクール・オブ・ザ・デッド(未完)」や「アイアムアヒーロー」などの力作も登場してきています。
全巻の感想→漫画「アイアムアヒーロー」(全22巻完結・そして完全版の最終話265話)を読んだ※超ネタバレ(BW)
ただ、「ビジュアルイメージ」が付随していないと難しいのか「小説」の世界にゾンビは…一応進出はしていますが、単体でのヒット作となると、映画「ワールド・ウォーZ」の原作となった「ゾンビ・サバイバル・ガイド」(小説ではないんですが)くらいでしょう。
漫画「砲神エクザクソン」1ー7巻完結 感想
「漫画オリジナルの巨大ロボット漫画」に挑んだ意欲作!
・・・前置きが長くなったのですが、同じビジュアルを武器としてながら、「巨大ロボットもの」ジャンルの展開先としては長年相性が悪かったのが「漫画」でした。
TVロボットアニメのコミカライズ(「ゲッターロボ」「機動警察パトレイバー」なども含む)などを除けば
「漫画オリジナルの巨大ロボット漫画」
は余り数がありません。
私の世代だとジャンプの「魔神竜バリオン」(1988年)を思い出すくらいでしょうか。
「打ち切り王」こと黒岩よしひろ先生(故人)の作品で、この作品もまた11週で打ち切られています。
どうして「漫画」と「巨大ロボットもの」の相性が悪いのかはよくわかりません。
私が心ある大学生であれば論文の一つもひねるところなんですが、「30分単位の一話完結方式」と連載一回分の長さの尺の食い合わせの悪さとか色々考えられます。
ところが、その「完全オリジナル巨大ロボット漫画」に挑んだのが我らがソノケンこと園田健一先生でした!
「巨大ロボット」などという非現実的なものをフィクション内で出すからには「それらしく見える設定」が必要になります。それはもう大量に。
「機動戦士ガンダム」以前の「スーパーロボットもの」であれば「適当」でよかったでしょうが、現代ではそうはいきません。今からそんなもの見せつけられても新味はゼロです。誰にも見向きもされないでしょう。
恐らく、「集団作業」であるアニメにおいてはどうにか可能でも、基本的には個人作業である「漫画」にはこの「膨大な設定」が足かせになっているのではないかと思われます。
主役メカは勿論のこと、敵メカやら敵キャラやら膨大な数の「設定」が必要になりますからね。
また、現在は「作画監督」といって原画マンから上がってきた絵を修正する役割のスタッフも「メカ作監」と「キャラ作監」が分業するほど「メカを描く」のは専門的な技量が必要になります。
なるほどこれは基本的には一人で作画する「漫画」と相性が悪いわけです。
しかも、「それなりに成立する物理法則」も「理屈」を付けて置く必要があります。
「パシフィック・リム」の「イェーガー」は実に75mという巨大さでした。
*参考 ガンダム 18m
トランスフォーマー 8.5m
ボトムズ 4m
「エグザクソン」はそれを遥かに超える全高150m(!!)です。
*参考 シン・ゴジラ 118.5m
牛久大仏(台座含む) 120m
男はこういう「スペック比較」とかが大好きなので、ご勘弁ください
身長が2倍になるということは、体積は8倍ということです。
もう「脚が物凄く太くないと直立も出来ない」だの「重さで足が沈み込むはず」だのといった従来の「巨大ロボットアニメ考察」なんぞバカバカしくなるデカさです。
さて、ではこの「砲神エグザクソン」では一体どういう「設定・理屈」で成立させたのでしょうか?
脅威!!「砲神エグザクソン」には基本的に「独自設定」が無い!
ガンダムの独自設定について
ちょっとだけ専門的な話をさせてください。
機動戦士ガンダムこと「RX-78-2」の身長が18メートルであることは割と世間的には常識になっています。
・・・常識ではないよ!?
では重さは?
…正解は「50トン」です。
一般的な乗用車が「2トン」くらいなので、かなり重そうに見えますが、大きさでいうとガンダムのひざの高さにもならないドイツの「ティーガー(タイガー)戦車」の重さとほぼ同じです。
これは「ありえない」です。
なので私の父みたいなミリタリーオタクは
「ガンダムは紙で出来ている」(それくらい軽い)
とツッコミを入れたりしています。
しかし、そこでガンダムは諦めません。
「科学考証」と「SF考証」は違います。
ここでガンダム世界では「物凄く軽くて、丈夫な素材」が存在することにしたのです。これを「ルナ・チタニウム」といいます。
現在これは「ガンダリウム合金」という物凄くダサい名前になっていますが、とにかく「現実的な科学では無理があるのならば、理屈をつける」のです。
(より細かいことを言うと「軽いこと」は基本的にはいい事なのですが、「比重」が軽くなるということなので、取っ組み合いの際には不利になります。ただ、モビルスーツは基本的には「有視界での打ち合い」前提で機動力重視の「設計なのでそれでいいわけです)
「砲神エグザクソン」は、独自設定がほぼ無い!
ではこの「砲神エグザクソン」はどうか?
なんと恐ろしいことに、「独自設定」がほぼ存在しません。
つまり、「現実に存在する要素」で構成されています。
あんな超巨大ロボットが「現実に存在する要素」で成立する?そんなバカな!…と思うでしょ。
或いは、グレッグ・イーガンとかこの頃のSF小説みたいに何でもかんでも「量子力学」に従う飛躍の無い話になるんじゃないの?…と思われるかもしれません。
「反物質と重力制御」と書けばお分かりいただけるでしょうか?
そう!つまりそういうことなんです!(SFファン以外置いてけぼりですいません)
反物質と重力制御・・・もっとわかりやすく、お願いしますー!!
もう少し後のところで説明してるので、このまま読み進めてください
更に「ナノマシン(マイクロマシン)」です。
改めて読み返してみると、「地球を侵略しに来た宇宙人」と対決するにあたって、「考えられること」は全て行っています。
文明レベルは天と地の差がある宇宙人と戦えるのはなぜ?
実はSF的に言うと「怪獣」が「災害(ディザスター)もの」であるならば、「巨大ロボットで宇宙人と戦う」のは
「侵略もの」
というジャンルに位置付けられます。
宇宙を越えてわざわざ地球にやってきた宇宙人と地球人では、当然その文明レベルは天と地の差があります。
ではなぜ「エグザクソン」は対抗できるのか?
1.地球に偶然落下した宇宙人の文明を含んだコンテナと「反物質」を発見し、分析・研究して対抗した
これは「伝説巨神イデオン」(1980年)「超時空要塞マクロス」(1982年)などで採用されている設定です。
「イデオン」に至っては、「巨大なジム」にしか見えないあのおもちゃみたいな(実際おもちゃ主導の企画でした)ロボットのことを「第六文明人の遺跡」(?????)などと呼んでいるくらいです。
正体もよく分からない「遺跡」を勝手に改造すんなよとは思いますがそこはTVアニメなのでね。
ただ、これだけではダメです。何しろ「持ち主」である敵文明の方が科学もずっと進んでいるからです。
そこで当作が持ち出したのが驚天動地の「設定」でした。
私の乏しいメディア経験ではこれに似た設定の「巨大ロボットもの」はありません。
ロボットの動力で反物質(わかりやすく言うと、重力の燃料)を使ったものは他に知りません。あったら教えてください。
2.地球以外のほぼすべての「反物質」が失われる大災害が宇宙で起こった
物凄く簡単に言うと「反物質」というのが、この世界であらゆるロボットやら巨大兵器やらを動かす「燃料」みたいなものだと思ってください。
「反物質」を消費することによって、重力制御が行えます。
侵略者側の文明では、「反物質」が燃料として使われていました。
それが大災害で殆ど失われたことで、残されたわずかな「反物質」を慎重に使わざるを得なくなっています。
その点では、侵略者側は本来のパフォーマンス・能力をほんの僅かしか発揮できなくなっています(もし、侵略者側に「反物質」が潤沢にあったならば、侵略者側の圧勝)。
ただ、地球の「エグザクソン」の内部にのみ、全宇宙で失われた「反物質」がまだまだ大量に備蓄されており、これによってどうにか対抗することが出来る…という「設定」なわけです。
ここがわかってないと、ギリギリの戦いをしていることが分かりにくいかもしれません。
例えば、とある発展途上国に超強力な戦車が1台だけあり、とんでもない量のガソリンが沢山ある。それに対抗する米軍は、当然数や物量(飛行機・戦車等)は圧倒的。しかし、なぜかガソリンがほんの少ししか無い。だからなんとか対抗できる・・・という状況だと考えれば、分かりやすいですか?
今回改めてこの辺りは当然熟知した上で読み返したんですが…これはかなりSF的な素養がある人でないと分かりにくいと思います。
ちゃんと理解させようと思ったら図解などを駆使して「嚙んで含める様に」解説すべきだと思うのですが、きわめて理解しにくい概念である「反物質」も文字のみの解説しかありません。
流石の「アフタヌーン」読者でも敷居は高かったみたいですね。
とはいえ、「理論的に考えたならば、そうでもするしかしょうがない」ほど考えに考え抜かれており、「見事」以上の評の言葉が見つからないほど「完璧な設定」だと思います。
それにしても、途中で「ほんのちょっとした移動手段」として出て来る「重力ジャンプ」(重力を操って「目標地点に落ちる」ことで移動する)なんて、これだけで映画になりそうなのを繋ぎ展開として惜しげもなく使ってきます。
説明聞いたらわかったのですが、重力がかかる方向を自在に変えられるというもの。なので、ジャンプするというよりは、「空に向かって落ちる(重力を空の方向へかけている)」という表現があるそうです。ジャンプした後、地上に降りる時は和らげて、地表に立つ前の、一瞬だけ、空に向かって重力移動して衝撃を和らげるという・・・。
「反物質」と「重力制御」は正直、「感覚・生理的にすんなり理解しがたい」挙動をするため、「現実的な設定を突き詰めれば」ここに行きつかざるを得ないのに「分かりにくい」ということになってしまいます。
この点アインシュタインの「相対性理論」にも似ていますね。「ニュートン物理学」は「リンゴは木から落ちる」レベルで分かりやすいんですが、「相対性理論」となると「双子のパラドックス」とか「光速度不変の法則」とか「んなわけねーだろ」現象ばかり起こります。
代表的なところで言うと「光の速さ」で移動できたとすると、その分時間の経過は遅くなります。
仮に一瞬で光速度に加速・減速が出来て、乗務員も無事な宇宙船があったとします。
100光年先に行くのには「100年」掛かりますが、その宇宙船に乗り込めば次の瞬間には到着しています(時間が経過していないから)。しかし、宇宙船の外では100年経過しています。
正に「そんなわけねーだろ!」のオンパレードです。
これが「量子力学」になると更に分かりにくくなります。
SF作品における重力制御についてちょっと思ってること。
閑話休題。
今もって「重力制御」技術があるのかないのかよくわからない「ガンダム」の世界・・・。
廊下を移動する際にはハンドルを握って誘導してもらうのに、普通にシャワー浴びてたりします。でも「そういうもんだ」と思って視聴者は見るわけです。
そしてその「ガンダム」世界は、今も拡大を続けるほど最も一般的に受け入れられた「SF作品」だと言えるでしょう。
重力描写は、私でもちょっと気になる時があるけれど、ガンダムで見たいのはそこでは無いから別に良いかー・・・となる。
最近の漫画でいえば、この点「シドニアの騎士」(弐瓶勉/2009年ー2015年)の「重力描写」は実に見事で、しかもエンターテインメントとして「完璧」にストーリーにも組み込まれていますので、アニメ・漫画とも未体験の方は「絶対に」体験してください。
ナノマシン(マイクロマシン)の分かりにくさ
・・・話を戻しますが、「エグザクソン」でも一番「生理的に受け付けにくい」のがエロ描写でもグロ描写でもなく、「ナノマシン」だと思います。
人間の姿をした「ナノマシン」がぐにゃぐにゃと変形して色んなことをします。
ちょうど「ターミネーター2」の「液体金属」のT-1000みたいなのが、ソノケン先生の描く美少女の姿でマスコット的に付き添ってくれると思ってください。
「新造人間キャシャーン」の「フレンダー」という犬型のロボットがいましたが、あんな感じです(実際「フレンダー」みたいな変形をするので意識していると思われます)。
また「医療用ナノマシン」として怪我人に触れると回復したりしますが…これもまた「理論上は実現可能」なことであって「独自設定」ではないのです。
もう「クラークの第三法則」たる「高度に発達した科学は、魔法と見分けが付かない」で嘆くしかないでしょう。
紙の上で展開しているとは信じられない、壮大なラストバトル!
実は映画「アベンジャーズ」や「パシフィック・リム」のラストバトルと似ている…という原稿を以前別のところで書いたことがあります。
とにかく、考えられる可能性は全て考えた後にやってくる壮大な(本当に壮大な)ラストバトルは、本当にこれが「紙の上」で展開しているとは信じられないほどです。
これが「ワイドスクリーン・バロック」と言うやつなんですよ!
細かいディティールも完璧で、文句のつけようがありません。
サイズ的にも全7巻とコンパクトにまとまっており、これから読む人にも自信をもっておススメ出来ます!
まとめ
難しいところはありますが、ぜひ読んでほしい名作
大変だとは思いますが、今からでもアニメ化してほしい!
…とは思うんですが、ソノケンさんの作風なのである程度仕方がないんですが、ロリっけのあるエロ描写が海外では受け付けられないでしょうし、やっぱり「難しい」のは間違いありません。
また、「侵略もの」である以上ある程度は必然的になってしまう、拷問・虐殺描写も抵抗のある読者・視聴者はいるでしょう。
この点「ガンスミスキャッツ」と同じく「シンプルに見えて物凄く大量の情報を前提・背景に複雑なことが起こっている」展開を見せるあたりが似ていますね。
とはいえ、「人類の危機」だっつってんのに、ちょっとやりすぎなくらい自分の家族や知り合いを助けようとして事態を悪化させる展開は若干イラつきはするものの、現在のハリウッド映画っぽくもあってそれはそれでいいかなと。
悪いことも書きましたが、本当に「凄い」作品です。
「巨大ロボット漫画」はこれが決定版でしょう。
これが世間的に大ヒットしなかったのは「凄すぎ」て読者の十歩も二十歩も先を行き過ぎていたからでしょう。
実際、かなり時代を経て同じ「アフタヌーン」に連載された「シドニアの騎士」は少なくとも「エグザクソン」より広く受け入れられ、ほぼ完全アニメ化も成し遂げたのですから。
アニメ化して欲しいなぁ。今こそ是非!
漫画「砲神エグザクソン」はどこで読めるか
※2023年5月調べ
紙の単行本
紙の単行本は、中古で手に入ります。
電子書籍
Amazon、楽天などで手に入ります。
・講談社コミックプラスにて、冒頭の数ページが試し読みできます。
漫画アプリ
- Amebaマンガアプリ・・・購入で読めます。
- マンガBANG!・・・購入で読めます。
- LINEマンガ・・・購入で読めます。
自分の使いやすい電子書籍、アプリで購入・・・が良さそうですね。
本当にすごい作品なので、ぜひ読んでください!!