2.MOVIE
PR

劇場版ガンダムジークアクス なぜ面白いのか?歴代ガンダムや、他のアニメなど振り返りながら考えた件その③「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」(BW)

kaimi
記事内に商品プロモーションを含む場合があります
ぶらっくうっど
ぶらっくうっど

その③「逆襲のシャア」です!オタク第2世代が考えたことをつらつら書いてます、よろしくお願いします!

カイミ
カイミ

なかなかジークアクスに辿り着かないけど、よろしくお願いします!

その①→「機動戦士ガンダム」

その②→「機動戦士Zガンダム」

その④→(製作中)

スポンサーリンク

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア

初見だと何が何だかわからない、業の深いアニメ

「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」(映画) 1988年

は非常に「業の深い」アニメです。初見だと何が何だか全く分からないでしょう。

 固有名詞である次の単語が何を意味するか全く劇中で解説がないといえばお分かりいただけるでしょうか。

  • アクシズ
  • ラー・カイラム
  • スウィート・ウォーター
  • ロンド・ベル

 今ではガンダムファンには基礎知識といった単語です。というか、ここで首をひねるようではこの映画はそもそもストーリーそのものが良くわかりません。いやホントに。

 劇中で多少なりとも「説明」めいたものががあるのは

  • サイコフレーム

くらいでしょう。

 そもそも「アクシズ」が「宇宙要塞」であることすら所見では分からないでしょう。

 この映画が公開されたのが「1988年」なのですが、実はこの「80年代後半から90年代前半」という時期は

「リアルロボットアニメ」

がほぼ壊滅した時期でもあります。

created by Rinker
スタイル
¥3,300 (2025/05/13 14:40:14時点 Amazon調べ-詳細)

リアルにすればするほど「わかりにい」

 はっきり言ってリアルにすればするほど面白くなるわけでもなんでもなく、むしろ「分かりにくく」しかなりません。

 複雑怪奇を極め、ストーリーもよくわからず、必ずしも勧善懲悪ではない…ということはむしろ見ていてスッキリしない…ことを金科玉条にするアニメばかりでは、

少なくとも子供は

「なんでこんなの見なきゃなんないの?」

てなもんです。

 このあたり、実は無印「ガンダム」はかなりの痛快アニメであり、リアルな戦場に一体だけ放り込まれたスーパーロボットが無双するお話をリアルなミリタリーの衣に包んだだけ…という

「ガンダム=スーパーロボット論」

に繋がっていくのですがここでは触れません。

 ともあれ、ただひたすらリアルを求めて「恐竜化」の果ての「奇形化」で進化の袋小路に陥った「リアルロボット」アニメは既に全く人気が出ず、作品数も減少の一途をたどっていました。

 サンライズが後の「エルドランシリーズ」「勇者シリーズ」で子供の心を掴みに行ったことを忘れるべきではありません。

 また、この手の「ガンダムの歴史を振り返る」企画ではまず触れられない「SDガンダム」シリーズが長く「子供が楽しめるTVシリーズのガンダム」がなかった時期を支えていたことも忘れるべきではないでしょう。

リアルロボットアニメの難点

 「リアルロボットアニメ」の定義に関しては難しいところですが、少なくとも以下の難点が指摘されえるでしょう。

  • 暗い
  • リアルであるがゆえに展開にカタルシスが無い
  • 「勧善懲悪」を否定し、どちらにもそれなりの正義があるという描き方をする
  • ストーリーが難解で子供には分かりにくい
  • 設定や情報が過多でマニアしか楽しめない

 …前にも書いた通り、これって全部「Zガンダム」の特徴そのものなんですよ。

 今では再評価も進んでいる「Zガンダム」ですが、ある意味において「ガンダムシリーズ」どころか「リアルロボット」も一旦終わらせてしまったとも言えます。

 それでも様々な試みがなされ、「ガンダムZZ」もその一環には違いありません。

 繰り返しますがこの時代は「(リアル)ロボットアニメ」が「進化の袋小路」に迷い込んだ時期だといえます。

逆襲のシャアの個人的感想・・・

カイミ
カイミ

逆襲のシャア・・・私は1回しか観てないけど、なんかすごいもんは観た感じはする。

カイミ
カイミ

シャアがマザコンっぽい事言って困惑してるうちに、TMネットワークの感じの良い歌がかかって終わった・・・謎の作品って感じ。

ぶらっくうっど
ぶらっくうっど

すごい作品だとは思うんだけど、エンタメに徹してわかりやすくなったら良いな〜と思ってる・・・。俺は最初、3回観てもわかんなかったもん。

OAVと映画

「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」(OAV)1989年

「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY」 (OAV)1991年

「機動戦士ガンダムF91」(映画)1991年

created by Rinker
¥2,530 (2025/05/13 14:40:17時点 Amazon調べ-詳細)

 いずれ劣らぬ名作ぞろいですが、どれもOAVや映画で、ガンダムファンにとっては「義務教育」でも一般的な知名度は高いとは言えません。

 要するに「TVでやれるほど人気がなかった」ということです。「F91」などは人気が出ればTVシリーズにしようという映画でしたが、TVシリーズになっていないのは皆さんご存じの通り。

 妻(カイミ)に聞いたのですが、

カイミ
カイミ

ガンダムファンなんてものすごく濃いアニメファン・マニア

という認識だったそうです。

「0080」や「0083」は「バックステージもの」

 富野監督以外で初監督作の「0080」や「0083」は「本編の合間・裏側」を描く内容で、ある種の「バックステージもの」です。

 「ファーストガンダム」の履修を当たり前の様に要求しますし、「0083」なんて「Zガンダム」を観ていないとあの「衝撃のラスト」の意味が全く分からない構造になっています。

created by Rinker
BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
¥3,100 (2025/05/13 14:40:18時点 Amazon調べ-詳細)

 というか「0083」は「ガンダム・センチネル」という「本編で明らかになっていない設定の補完」を目指して描かれた同人誌の内容を「公式の本編」が取り込んだものです。

 ヒロインが「アナハイム・エレクトロニクス」勤務のOLである…というところで「にやり」と出来なくては面白さも半減です。

 また、本来は

「宇宙で戦うほど科学が進化しているはずの時代に、目視で人間型の巨大ロボットが殴りあう理屈」

としてでっちあげた「レーダーを無効化する粒子」(だから誘導ミサイルなどが使えないので肉弾戦をするしかない)だったはずの「ミノフスキー粒子」を「あらゆる説明」に応用し始めます。

 これが「ミノフスキー物理学」というやつで、ホワイトベースが地球で浮かんでいられるのはこのためだ…ということになっています。

 完全に「設定遊び」なんです。

 恐らくアニメ本編で「iフィールド(あいふぃーるど)」というセリフで実際に発音が使われたのは「0083」が初めてでしょう。

 要するにこの2作は「ガンダムを見て育った世代によって作られたガンダム」の幕開けを告げていたのです。

 そして、であるがゆえに「ガンダムファン以外」をほぼ完全に締め出してしまったといえるでしょう。

 とはいえ「ソロモンの悪夢 アナベル・ガトー」や「デンドロビウム」などを生み出した功績は大きいといえるでしょう。

「機動戦士Vガンダム」

久しぶりのTVシリーズはなんと8年ぶり

「機動戦士Vガンダム」 1993年–1994年

 久しぶりのTVシリーズはなんと8年ぶり。すっかり世代交代してるでしょう。個人的にはベスト3に入る傑作ですが、MSのダサさと後半の精神世界ぶりはファンでも擁護不可能。

 とはいえ、相変わらずの業の深い展開で、母が首だけにされる場面などは直後に放送される「新世紀エヴァンゲリオン」にほぼ直接影響を与えていたりします。

 「母です」「おかしいですよカテジナさん!」など名(迷?)セリフも多数。

「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」 1996年–1999年

 今では「ミリタリーガンダム」の極北であり、MA(モビル・アーマー以下同じ)「アプサラス」が登場したガンダムとして有名な作品ですが序盤の軽薄ぶりは許されざるレベルでした。「サンダース軍曹」なんて名前の人が出てきて「ふざけてんのか?」と思ったもんです。

 監督交代からの後半からミリタリー要素が強まり、爆発的な人気を獲得します。

 歴代パイロットの中でも屈指の好敵手ノリス・パッカードとの死闘はガンダム史に残ります。

 さて、問題はこの辺からです。

「派生作品」に分類されているらしいこの辺

機動武闘伝Gガンダム、新機動戦記ガンダムW、機動新世紀ガンダムX

 なんと今では「派生作品」に分類されているらしいこの辺です。

「機動武闘伝Gガンダム」1994年–1995年

「新機動戦記ガンダムW」1995年–1996年

「機動新世紀ガンダムX」1996年

 「Gガン」は気合で生身の人間がロボットをぶっ倒すトンデモアニメで、風車のついたネーデルガンダムやら、「セーラーガンダム」なんてのまで登場する有様。

 普通に面白いのに「ガンダム」を冠していることで大激論に。ただ、富野由悠季監督は逆に面白がっていたとの話も。

 このアニメがあったからこそ、「ガンダムで何やってもいい」路線が切り開かれたとは言えます。

 「W(ウィング)」ですが…熱狂的なファンがいるのは分かるんですが、申し訳ないですが「爆笑の珍作」といったところ。当の女性ファンすらその奇天烈なノリを楽しんでいるみたいなのでそれはそれでいいんですが。

 問題は「Gガン」みたいに「狙って」いないところで、作ってる本人は一生懸命やってるんだろうけど余りにもアレな展開に目が点になることしきり。

 いよいよこういうのが増えてきます。

 「X」ですが、本格的に「ガンダム全く関係ない」アニメ。いや、メインテーマが「ニュータイプ」なのはわかるんですが…。

 少年時代にガンダムに夢中になっていたお父さんが「あ、ガンダムってまだやってるんだ」とチャンネルを合わせると唖然とするでしょう。

 「ガンダムZZ」が可愛く見えるレベルで「凡庸以下の新作アニメに「ガンダム」という冠をかぶせているだけ」です。

 これまた「電波艦長ジャミル」「会話の全くかみ合わないフロスト兄弟」など、確かにネタとして面白くはあるんですが「ちゃんと面白いアニメ作ってよ」という気がするのも事実。

 「W」「X」はファンには申し訳ないんですけど、純粋にアニメとしてのクオリティが低いです。

 歴代ガンダムファンが「痛い目を見てきた」のはこの辺なのは間違いありません。

 リアルタイム視聴していた私としても「熱烈なガンダムファン」が「ガンダムX」とかを熱心に楽しんでいたとは到底思えません。

 観る側が相当に心理のハードルを下げないと楽しめません。

「Gガンダム」と同年に衝撃のアニメが放送開始・・・

 そして「Gガンダム」と同年に衝撃のアニメが放送されます。

それは・・・「新世紀エヴァンゲリオン」!!

ぶらっくうっど
ぶらっくうっど

その④「新世紀エヴァンゲリオン」に続く!

カイミ
カイミ

読んでいただきありがとうございます、引き続きよろしくお願いします!

Xからの読者コメントをお待ちしています。
ブログ更新の励みになります!
スポンサーリンク
ABOUT ME
kaimi
kaimi
お絵描き好き
漫画好き夫婦の感想ブログ「遊星からのブログX」です。お絵描き好きの妻(カイミ)と、オタク第二世代&こじらせオタクな夫(BW・ぶらっくうっど)、猫2匹と暮らしています。語りたくなる漫画・映画等のおすすめ作品と、iPad、PC便利グッズなどをご紹介していきます。
記事URLをコピーしました