劇場版ガンダムジークアクス なぜ面白いのか?歴代ガンダムや、他のアニメなど振り返りながら考えた件その①「機動戦士ガンダム」(BW)
劇場版「機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning」の感想です!

オタク第2世代のぶらっくうっどが感想書いてます。沢山あるガンダムのアニメ、全部は流石に観てないけど、半分くらいは視聴してきてるかな・・・

感想が長めなので、分割します(怒)!記事の編集はカイミがしてます。ブクマして気楽に読んでください〜
この記事 その①〜④が歴代ガンダム振り返り(①「機動戦士ガンダム」がこの記事)
その②が「機動戦士Ζガンダム」(製作中)
その③(製作中)
④が(製作中)
⑤が機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning(製作中)となっております
劇場版「機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning」こんな人に見てほしい
- ガンダムファン(最近のアニメ観てない人も是非!)
- アニメファン(特に考察好きな方!)

最近のガンダム観てない人も観て欲しいです
はじめに:ガンダムシリーズを振り返る
「機動戦士ガンダム」シリーズを振り返る
「機動戦士ガンダム」シリーズは言うまでもなく日本を代表するアニメシリーズです。
「機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)」も公開・放送されて「初代の再評価」が始まっている同シリーズですが、1979年の初放送以来、ずーーーーっと人気があったわけではありません。
むしろ下手すると「不遇の時代」の方が長かったかもしれません。
そして現在の「異常人気」に至る原因とは何か。
その辺を簡単に振り返ります。
「機動戦士ガンダム」(1979)
鬼才・富野由悠季監督が30代のバリバリの頃、アニメ界は「スーパーロボット」ものが全盛期でした。
「鉄人28号」「マジンガーZ」などの路線ですね。


そんな中、「海のトリトン」などの原作付きでありながら無茶すぎるオリジナル最終回などで話題になっていた監督が
「無敵超人ザンボット3」(1977(昭和52)年)
なるオリジナルアニメを監督します。
当時のロボットアニメは「30分のコマーシャル」と呼ばれ、「映像作品としての価値」などというものは一顧だにされていませんでした。
にもかかわらず余りにも作家性の強いその内容(ほぼ鬱展開の上、最後は主人公チームは全滅)は「この内容で本当におもちゃ売れたんだろうか」と心配になるほどでした。続く
「無敵鋼人ダイターン3」(1978(昭和53)年)
では何とか明るくしようとするものの最後はシリアス展開でした。
その次の年に放送されたのが
「機動戦士ガンダム」(1979(昭和54)年)
でした。
それまではやれ宇宙人だの地底人だの異次元人だのだった「敵」は完全に「人間」であると定義されました。
押し寄せる敵ロボットに「量産型」という名称が付けられ、巨大ロボットを作っているのは「企業」であり、次世代機のコンペすら行われていた…という設定です。
まあ、この辺りに踏み込むと本が数冊書けてしまうので(マジ)大幅にはしょりますが、実際の第二次大戦等にモチーフを取ったこの作風は後のアニメに大きな影響を与えました。
とある感想において「使ってるのはおもちゃ(MS・モビルスーツ、以下同じ)だが、やってるのはゴリゴリの戦争もの」という表現がありましたが、正にそういう感じです。
「おもちゃを売るためのガキの絵空事」が「本格的架空戦記」になったのですから正に「オーパーツ(その時代に存在するはずのない工芸品)」です。
ガンダムの後番組
ただ、その「ガンダム」の「後番組」は
「無敵ロボ トライダーG7」(1980(昭和55)年)
です。要は「子供が乗り込むおもちゃ販促スーパーロボットアニメ」。ちなみに「G7」とは業界用語で「夕方5時」という意味で、まあ作ってる側も「真面目に」やってません。
この頃アニメを作ってるのは「アニメを見て育ったオタク族」なんかではなく、マジに「戦中世代」ですからね。
いまだに名前でいじられる
「百獣王ゴライオン」
も、えらく古臭く見えますが実は1981(昭和56)年の放送。つまり「ガンダム以後のアニメ」なんですね。
よく「ガンダム」が「以降のロボットアニメを全部『リアルロボット』にしてしまった」と言われますが、少なくとも直後はそうではないことが分かります。
「影響を受けて」アニメの企画が立ち上がるのだとすれば、少なくとも「リアルロボット」方向の作品が出てくるのは少なくとも2年くらいは掛かることになります。
富野監督のフィルモグラフィ
ここで大幅に簡略化した当の富野監督のフィルモグラフィを。
「伝説巨神イデオン」(1980年 – 1981年)
「戦闘メカ ザブングル」(1982年 – 1983年)
「聖戦士ダンバイン」(1983年 – 1984年)
「重戦機エルガイム(1984年 – 1985年)
全く持って異常というしかない仕事量です。全く新規のTVアニメを連続して監督しています。
次のアニメの始まるどう少なめに見積もっても最低3か月前には企画は動き出さなくてはならないわけで、『終盤の修羅場で次のアニメの立ち上げをやっていた』と思うと、一応業界の末席を汚していた者としてはゾッとします。
ただ、これらは「リアルロボット」なのかと言われると非常に疑問符が付きます。
「イデオン」は敵がバッフ・クランという異星人ですし、「ザブングル」は地球ではない星、「ダンバイン」は一応現代日本も舞台ですが、半分はバイストン・ウェルというファンタジー世界(日本初のファンタジーアニメ、異世界転生とも言われます)、エルガイムも地球が舞台とは言い切れません。少なくとも惑星間をポンポン移動するアニメは「ハードSF」とは言えないでしょう。
「ガンダム」の劇場版が公開
そしてそのまっただ中に「ガンダム」の劇場版が公開されています。
「機動戦士ガンダム」(劇場用作品、1981年)
「機動戦士ガンダムII 哀・戦士編」(劇場用作品、1981年)
「機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編」(劇場用作品、1982年)
時系列的に言うと「イデオン」とほぼ丸かぶりで劇場版を作っていたことになります。
この辺の時系列は漫画「ガンダムを作った男たち」
に詳しいのでそちらも参照。
この頃「ロマンアルバム 機動戦士ガンダム」が発売されているのですが、恐らく現在に読んだ人はかなり驚くと思います。
「ガンダムに熱狂していた当時の空気を知りたい」と思って読むのだと思いますが、座談会に参加していたスタッフたちは「現在作っている別のアニメ」の話ばかりして、ガンダムに関しては
「あれはもう2~3年前の古いアニメ」
「もう終わってる。やっと劇場版公開されたみたいで、この座談会に来るときに行列出来てたけど、「あ、あれ今頃公開してるんだ」と思った」
みたいに、非常に「冷めた態度」な訳です。
それどころか「いつまでもガンダムガンダム言ってないで新しいアニメも見てくれ」
というスタンス。
何しろ当時は「視聴率稼いでおもちゃなどの関連グッズを売る」ために存在しているのが「アニメ」でした。
一つのアニメ作品に延々と執着することの方が珍しかったのです。
それこそ「サザエさん」「ドラえもん」「元祖天才バカボン」とか「オバケのQ太郎」、「ルパン三世」のような「レギュラードラマ(延々と同じパターンを繰り返す)」とは違い、「ストーリードラマ(劇中の時間が進行する)」で「続編を作る」など考えにくい時代でした。
「ロボットアニメ」ブームが加熱
また「ガンダム」が火をつけた「ロボットアニメ」ブームは加熱し、週に何本も「ロボットアニメ」が放送される時代に突入しています。
この頃の視聴者は「永遠に新しいロボットアニメが出現し続ける」と思っていたでしょう。
また「超時空要塞マクロス」


や「銀河旋風ブライガー」
の様に「ロボット+何か」といった作品も多数登場します。
閑話休題。
ガンプラブーム
「ガンダム」は放送終了後も、「劇場版」を作った程度ではファンは飽き足らず、劇中に出てきたモビルスーツやらモビルアーマーやらのプラモを出しつくしてしまい、ついには「デザイン案はあったけどボツになったモビルスーツ」なんてのも発売し始めます。
それこそ「アッグ」「アッグガイ」「ゾゴッグ」みたいな「名前からしてパチモンとしか思えない」ようなダサいのまで発売しました。
それでも、「もう作るものが無くなったファン」が群がる様に買ったものです。
そして遂に「こういうのもあったんじゃないか」プラモを発売し始めます。
それが「ザクタンク」とか「デザート・ザク」「グフ飛行試験型」とか「ザクキャノン」「プロトタイプガンダム」などなどです。
これらは「MSV(えむえすぶい・モビルスーツヴァリエーション)」と呼ばれました。
特に紫の塗装をした「高機動ザク」こと「06R」(ぜろろくあーる)


などはかなり人気で、彼らがルウム戦役の際にレビル将軍を拉致した際に使用していた機体である…とか後付け設定が作られたものです。
特にジオン軍はモビルスーツをパーソナルカラーでカラーリングする自由がかなり認められていて、赤く塗ったザクを駆る「赤い彗星」シャアなどが代表格。
そのため、後に開発された「ドム」には彼らの駆っていたザクの色が採用された…みたいにうまい話を作るんだまたこれが。
今も名前だけはよく出てくる「ジョニー・ライデン」とか「シン・マツナガ」といった「名パイロット」の多くはこの時期に設定されたものです。
ただ、ある意味これをぶち壊す「事件」が起こります。
それが
「機動戦士Ζガンダム」(1985年 – 1986年)の放送開始でした。

その②「Zガンダム」に続く!

・・・(閉口)。いつジークアクスに辿り着くんだろ?
記事その②「機動戦士Ζガンダム」は制作中!