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映画「沈黙の艦隊」原作ファンの感想

kaimi
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今回は映画の感想です。

感想は、漫画「沈黙の艦隊」を夢中になって読んでいた、ぶらっくうっどが書いてます。

よろしくお願いします!

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映画「沈黙の艦隊」どんな人に見てもらいたいか

  • 漫画「沈黙の艦隊」が最後まで好きだった人
  • 漫画と多少のイメージの違いは許せるどころか楽しめる人
  • (原作読んでない方は)潜水艦バトルが繰り広げられるスリリングな展開!没入感のある物語が楽しみたい人!
カイミ
カイミ

私は、漫画は読んでなくてアニメを観たくらいですが、事前知識なくても問題なく楽しめました!

「沈黙の艦隊」概要・あらすじ

概要

沈黙の艦隊』(ちんもくのかんたい)は、かわぐちかいじによる日本の漫画作品。全32巻。『モーニング』(講談社)にて、1988年から1996年まで連載。1990年に第14回講談社漫画賞一般部門を受賞。2023年1月時点で紙・電子を合わせた累計発行部数は3200万部を突破している。アニメ・ラジオドラマ化もされている。2023年9月29日に劇場版も公開される。

潜水艦戦を描いた戦記物に、核戦争や国際政治等の問題提起を絡ませ、各方面から注目を集めた。

Wikipediaより一部抜粋。

あらすじ

日本の近海で海難事故が発生した。千葉県犬吠埼(いぬぼうさき)沖で、海上自衛隊の潜水艦「やまなみ」がソ連の原子力潜水艦と衝突し圧壊沈没。

艦長の海江田四郎二等海佐以下「やまなみ」全乗員76名の生存が絶望的という事故の報道は日本に衝撃を与えた。

海江田の死を疑う、彼の同期・海上自衛隊潜水艦「たつなみ」艦長・深町洋二等海佐。深町の予想どおり、海江田以下「やまなみ」乗員は生存していた。

実は、海江田らは日米共謀により極秘に建造された日本初の原子力潜水艦「シーバット」の乗員に選ばれており、事故は彼らを日本初の原潜に乗務させるための偽装工作だった。

アメリカ海軍第7艦隊所属となった日本初の原子力潜水艦「シーバット」は、海江田の指揮のもと高知県足摺岬沖での試験航海に臨む。しかしその途中、海江田は突如艦内で全乗員と共に反乱を起こし、音響魚雷で米海軍の監視から姿をくらまし逃亡。

以降、海江田を国家元首とする独立戦闘国家「やまと」を名乗る。

さらに出港時、「シーバット」改め「やまと」は核弾頭を積載した可能性が高い事が発覚。

アメリカ合衆国大統領のニコラス・J・ベネットは、海江田を危険な核テロリストと断定して抹殺を図ろうとする。

一方、海江田は天才的な戦術・戦略と原潜の優れた性能、核兵器というカードを武器に、アメリカやロシアの海軍を撃破していく。

映画感想の前に、漫画について。

漫画のリアルタイムな反応

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 連載開始が1988(昭和63)年ですが、とにかく話題でした。

 この作品と共に語られる惹句としては、何と言っても「面白い!と国会で取り上げられた」という話題です。

 それほど国防に携わる関係者の間では持ち切りだったということです。

 「潜水艦」同士の戦いを描いた映画には傑作が多く、その大迫力の「潜水艦バトル」は手に汗握ります。

 中盤を過ぎる辺りまでは、圧倒的な調査・分析に支えられた「ミリタリーバトルもの」としての面白さに「読み進む手が止まらない」状態で読み進められると思います。

 …しかし、パンフレットで作者自身が認めている通り、徐々に主人公である海江田は宗教の教祖的な存在として従えられる様になっていきます。

 無論、戯画化されるギリギリで踏みとどまってはいるのですが、正直中盤から終盤に掛けての展開には無理があるかなと個人的には思っています。

なろう系「あいつTUEE」作品

 この原稿を書いている時点で絶賛放送中のアニメ「MFゴースト」の前身となる「頭文字(イニシャル)D」など、「圧倒的」な存在に周囲がひたすら驚愕する…というジャンルがあります。

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 私に言わせれば「機動戦士ガンダム」(ええい!連邦のモビルスーツはバケモノか!)や「ガラスの仮面」(おそろしい子!)、「め組の大悟」なんかも同じジャンルですね。

 こうした作品の「主人公」は必ずしも感情移入させるタイプではなく、「シャーロック・ホームズ」シリーズが「ワトソン博士」の主観視点で描かれる様に、「観察の対象」です。

 「沈黙の艦隊」もそれで、国産初の原子力潜水艦「やまと」はなんと米軍の潜水艦軍団、ソ連の謎の潜水艦、果ては第七艦隊、大西洋艦隊を敵に回してもたった一隻で圧倒的勝利を収め続けます。

 「そんなアホな!」…と思うでしょ?

 それは読んでみてもお楽しみ。本当に凄いんだこれが。

映像化の歴史

 今回調べるまで知らなかったのですが、実は過去にラジオドラマ化されたことがあるそうです。

 それ以外ですと私は「アニメ版」がお気に入りです。

 中年以上の男性しかほぼ登場しないという作風もありますが、アニメよりも吹き替えなどを主戦場とする声優さんが集められ、実に渋い雰囲気です。

 なんといっても、「海江田四郎」を演じる「津嘉山正種」さんのド渋ボイスが大迫力です。

 まるでラスボスの様な、深海に引きずり込まれそうな深い声が最高です。

 是非ググってでも体験してみて頂きたいです。

 この時は「シーウルフ戦」までしか映像化されていません。

 長期連載だったこともありますが、終盤に至り、人気はもちろんあったのですが、連載開始直後の様な「ブーム」状態にくらべると人気は沈静化していました。

 分かりやすく言えば、ブームに浮かれて読んでいた人は「まだやってたの?」状態でした。

その他の「かわぐちかいじ作品」

 かわぐちかいじ氏といえば非常に、非常に多作です。

 代表作として「沈黙の艦隊」が上がるのは当然なんですが、ミリタリーものに限っても

「ジパング」…ミッドウェー海戦直後に自衛隊のイージス艦がタイムスリップしてしまう

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「空母いぶき」…中国が侵略戦争を仕掛けてきた現代戦

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などがあります。

 どちらもアニメ化、実写化されており、映像と親和性が高い漫画家でいらっしゃるのは間違いありません。

 ただ、「空母いぶき」では首相を演じた某俳優がいかにも俳優らしい左翼発言(というか反権力・反権威発言)をし、国防を描いた作品にふさわしくないと内容と関係ないところで「炎上」してしまいました。

今の時代に「沈黙の艦隊」?

 スティーブン・セガールの映画の「沈黙の戦艦」がブーム時に「あやかって」邦題を付けられたのをきっかけに、その後何の関係もないアクション映画にもセガール主演というだけで「沈黙の~」みたいに付けていかにも関連を匂わせたりした…例がある様に、何事も「流行は水物」です。

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 確かに面白い作品群なのですが、こと兵器の進化というのは凄まじいものがあり、どんなに面白い作品であれ、あっというまに風化します。

 漫画「エリア88」があれだけ面白いのに、二度に渡ってアニメ化されていながら「最後まで描き切る」ことが難しいのは、「時代が違う」ために出て来る飛行機がどれも「時代遅れ」であることがあげられます。

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 かといって、そのまま出て来る飛行機を全部最新鋭機にすればそのまま置き換えられるかと言えば決してそういう訳ではないので…。

 例えばトム・クルーズ主演実写映画「トップガン」の主役機である「F-14 トムキャット」は「エリア88」でもエースとして活躍しますが、2023年現在では既に退役しています。

 まあ、であるからこそ「マーヴェリック」で登場した時には…とここまでにしましょう。

 ともあれ、「新鮮さ」が常に必要なミリタリーものとしてかわぐちかいじ氏は次々に「新しい」ミリタリーものを描く必要があった訳です。

 そうでないなら「時代劇」にするしかありません。

 今も作られ続けている「第二次世界大戦もの」であれば、映画「フューリー」「T-34」みたいに「ティーガー戦車」を「最大の敵」としてカリスマ的に描いても問題ない訳です。

 はっきり言えば「沈黙の艦隊」は「古い」のです。「時代を超える普遍性がある」とか言ってる以前のディティールとして古いんです。

 そこははっきり認めなくては話が進みません。

 仮にこの先映像化されたとして、空母に「F-22」とか乗っかってるんですか?実際問題どうですそれ。まさかF-14が出てきたりしないですよね?

 かりにかわぐちかいじ氏自身が「現代に」描いたならばああはなりません。内容は全く違いますが「空母いぶき」の様な「電子戦」めいた戦いになるでしょう。

 私はてっきり「敢えて90年代を描く」ミリタリー時代劇として「敢えて」描こうとしているのだと思っていました。

 ところが冒頭でいきなり「スマートフォン」が登場ます。

 その瞬間「え?本当に現代劇でやる気なの!?」と驚きました。

 もしも「圧倒的に面白いから」という理由だけで、特にアップデートもせずに現代に「沈黙の艦隊」をやろうとしているというのであれば、それは申し訳ないんですが、「見識不足」だと思います。

 その辺りはストーリー的には序盤であるこの映画からだけでは判断できませんが、そうでないことを祈ります。

「沈黙の艦隊」が描いていた「時代の構図」

 かわぐちかいじ氏が広島出身であることもあり、ある種「反米漫画」とみる向きもありました。

 「最大の悪役」「ラスボス」としてアメリカ大統領ニコラス・J・ベネットが描かれていることからも分かる通り、「沈黙の艦隊」は基本的に終始一貫して「アメリカ」が敵です。

 「独立国・やまと」を宣言した潜水艦回りの話題に押しつぶされそうなのですが、劇中のアメリカ合衆国は、「貿易摩擦」に耐えかねたという訳でもないでしょうが、

「日本再占領」

を企てて実行寸前だった…というもう一つの軸があります。

 それも「核ミサイル」をブラフに使ってのそれです。

 これを書いている現在、世界中で大ひんしゅくを買っているロシアによるウクライナ侵攻どころではないでしょう。

 しかも、基本的には「米ソ冷戦」構図だったはずが、アメリカは徹底してソ連とは事を構えようとせず、「日本にだけ」牙をむきます。

 原作コミックからは、その欺瞞への怒りが噴出しそうでした。

 正にこれこそが「連載当時」このコミックが描かれた「最大の動機」だったのです。

 「ソ連を代表とする東側による軍事的脅威があるという建前があるが、本当にガチで怒らせたらシャレにならないソ連とは何だかんだでこっそり手打ちを済ませ、日本にだけは居丈高になってんじゃねえぞコノヤロー!」

 であるからこそ、作中で「米軍」は「やまと」にコテンパンに負け続けます。

 当時の読者はそれを読んでかなりの程度「快哉を叫び」「留飲を下げて」いたのです。

 ぶっちゃけて言えば、これは力道山がシャープ兄弟をボコボコにするようなもので、ある種の「暴力ポルノ」です。

 私が映画プロデューサーならば、この「最大の時代的動機」を欠いている現在、「沈黙の艦隊」が描かれるべき理由がないので、映像化はしないと思います。無論、先ほど触れた「ミリタリー描写の古さ」もそれです。

 「時代劇」ならば一応は可能ですが、それならそれで日本国民に「アメリカに対するフラストレーション」が無くてはなりません。

 漫画「沈黙の艦隊」の中では「本気でアメリカ軍とやりあったら勝てるのか?」というセリフすら登場します。

 「今後何年も予算を大量にブチ込んで、アメリカに対抗できる軍事力を持とう」とか、現在の空想平和主義者の皆さんが聞いたら発狂しそうなセリフすらあるのです。

 そもそも現代では、「アメリカが仮想敵」となる場面が想像できないでしょう。

 シベリア抑留やら北方領土の問題はあれど、基本的に余り関わりの無かった「ソ連」も「仮想的」としては余りピンと来ません。そりゃ大将であるアメリカが映画やなんかで散々に「悪の帝国」という描き方をしていたので決して印象が良かったとは言えませんが、「皮膚感覚」で「許すまじ!」…という感じではありませんでした。

 じゃあ、現在の「最大の軍事的脅威」の国はどこか?

 そんなもん「中国」に決まってるでしょ。

 であるからこそ「空母いぶき」は描かれた訳です。

 「空母いぶき」は見た目こそ海江田四郎にそっくりな人物は登場しますが、「独立国」云々などという大言壮語は吐かず、淡々と自衛官としての職務をまっとうします。

 それは何も現代劇だから…という理由ではありません。「沈黙の艦隊」だって当時の現代劇です。

 それでいて舞台を太平洋戦争の時代にした「ジパング」では「海江田四郎そっくりな人物」は歴史を大きく動かそうと暗躍するのです。

 つまり、物語の展開には「必然性」があるのです。

 単純に「潜水艦」の次は「空母だ」とかそんな理由ではないのです。

ではぶっちゃけ、映画はどうだったか?

 …ということで、縷々述べて来たのですが、ならば実写映画版「沈黙の艦隊(2023)」は面白かったのか?

 面白かったです。

何しろ原作があれだけ面白いのですから、基本的に「忠実に実写化」しようとしている本作が面白くない訳がありません。

 かなりの巻数をキリのいいところまで纏(まと)める関係で、印象的なセリフややりとりが幾つもカットされていますが、逆に「付け加えられ」た必然性のある場面も多いです。

 何と言っても「単艦で第七艦隊に向かっていく潜水艦」みたいな、CGが無かったら「絶対に」成立させられない場面が当たり前みたいにポンポン出て来るのです。

 これはそれこそ80年代、いや00年代にすら不可能な「映像」でした。

 しかも、映像作品というのは「凄い場面があるから凄い」のではなく、「無理なくストーリーに没入できる」ことが大事です。

 あそこで「貧相な画面」が映ればそれだけで観客は冷めてしまうでしょう。

 それこそMCUなどにも「凄い画面」はしょっちゅうありますが、「これ見よがし」にやられるよりも、これくらい自然にやって欲しいもんです。

 時代的な必然性など、「歴史に残るほどの大傑作」になるための要件には幾つか瑕疵(かし)があるものの、娯楽エンターテインメントとして十分な水準は達成していると思います。

 と、いうことでここから先は原作ファンの駄話です。

原作ファンの駄話。

印象的なキャラクターと実写版について

1 海江田四郎 [やまと艦長](大沢たかお)

 この頃、実写映画「キングダム」において、まず普通の人間には演じられないだろうと思われていた「王騎将軍」を見事に演じたため、

「なんとなくうさん臭い、怪しい人物」

を演じさせれば右に出る者はいない…という妙な立ち位置を獲得してしまいました。

 かつては「仁-Jin-」の「仁先生」だったんですが。

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 とにもかくにも、「沈黙の艦隊」を実写化するというのは、とりもなおさず「海江田四郎」を実写化するということです。

 では「海江田四郎」としてはどうだったのか。

 …原作者のかわぐち先生は、撮影現場を見学した際には「あ、海江田がいる!」と感激されたそうですが、…申し訳ないですがこれは映画のプロモーションを兼ねたリップサービスでしょう。

 「うさん臭い、よく分からない人物」として面白いとは思うんですが、漫画で読んだ「海江田四郎」ではないかな…というのが私の感想です。

 漫画原作の実写映画化の際、どれくらい「元に似せるか」は映画のポリシーでしょう。それこそ「マンガ的」にコスプレみたいにそっくりにする路線もありますが、この映画では敢えてなのか「マンガに寄せる」ことは余りしていません。

 大沢さんは…申し訳ないんですが、いわゆる「イケメン」とはちょっと違ったタイプで、目も小さく決して「主役」の立ち位置の方ではないと思います。

 だからこそ、映画キングダムの「王騎」はあんなに輝いていた訳で。

 じゃあ一体誰ならいいんだ!という声が聞こえて来そうですが、完全に一致するのはそりゃ無理ですよ。

 ですから「今回はこういう解釈で行きます」で行くしかない。

 ちょっとズルい回答ですが、私はアニメ版が一押しです。そりゃ絵で描いているんだから見た目がそっくりなのは当然ですが、それを差し引いてもあの落ち着いた素振りと深く渋い声は、今の大沢たかおさんが得意としている「ちょっとエキセントリックな人」演技とはちょっと違うと思う…という話です。

2 深町洋 [たつなみ艦長](玉木宏)

 かわぐち漫画は、基本的に「海江田四郎の顔」の人物と「深町洋の顔」の人物の対立構造で進んでいきます。

 そのため、対比になるほどでかく、ゴツく、顎が割れているタイプの人が相応(ふさわ)しいと思うんですが、今回は知名度優先というところでしょうか。

 階級が違えば敬語になるんですが、本作では深町が海江田に対し敬語を使ったり使わなかったりして、「同期の腐れ縁」関係が初見の人に分かりにくいのが難点でした。

 どちらかというと、玉木さんの方が海江田のイメージにまだ近いかも。

 ちょっとこの深町って「頭がよさそう」なんですよ。もっと野生のカンで強引に物事を突破することに説得力ある感じが欲しかったです。すいません文句ばっかりで。

3 速水貴子 [たつなみ副長](水川あさみ)

 ある意味一番議論を呼びそうなキャスティング。「沈黙」ファンは女性的な美貌を持ち、作中屈指の怪しげな魅力を放つ「速水副長」と、よりによって劇中でも最も「男くさい」深町とのコンビに妄想を膨らませたものでした。

 いってみれば「アンドロメダ瞬」的な立ち位置であり「これだけ綺麗なのに男だからいいんだよ」だったものを「本当に女にしてどうすんだ」という感じ。

 まあ、実写化に当たってかなりの重要人物が女性に置き換えられることはよくあることです。

 実写映画「リング」の様にそれで歴史的大成功を納めた例もあるので一概には責められません。

 現代では潜水艦の乗務員に女性自衛官がいるのもありえることですし、これだけポリコレ云々と言われている時代にこれくらいで済んだのは良かったかもしれません。

 実写化にあたって「女性に置き換えられる」例を散々に見て来たので慣れて来ていたのも大きいかもしれません。

 劇中、当然漫画版には無い「食事を作るのをエプロンをして手伝う」場面があるんですが、悪く無かったですね。

4 南波栄一 [「たつなみ」ソナーマン](ユースケ・サンタマリア)

 かわぐち漫画のレギュラーとして「ひげのおっさん枠」もあります。

 南波ソナーマンといえばあのぼうぼうの髭なんですが、つるっとしたそのまんまなユースケ・サンタマリアが出てきましたね。髪が腰まである女優さんをスキンヘッドにしろと言ってるんじゃなくて、髭を生やすくらいの役作りはしてもバチは当たらないと思うんですが…。

 目の前に衣装が入らないほどの体つくりをした主役がいるんですがね。

 最も「実は自衛隊では髭禁止」というリアリティに合わせたということであればシャッポを脱ぎますが。

 いかにも職人らしくぶっきらぼうで、「冴えない感じのおっさんなのに、技術は超一流の職人」のオーラは出ていたので「こういう解釈」ということで。

 …すみません。なんか偉そうで。

5 溝口拓男 [「やまと」ソナーマン](前原 滉)

 原作の溝口は、「眉毛の無い四角い顔」なので、もうビジュアルを寄せる気は全く無い感じですね。

 前原滉さんは何と言っても、直前まで放送されていた朝ドラ「らんまん」で波多野泰久役であり、原作ではしていないメガネまでしたまんまだったので、いつ「まんさ~ん!」とか言い出さないかと不安でした(おい。

 あの穏やかな顔の無表情で淡々と「後方の潜水艦、魚雷注水音」とか言うので非常に緊張感がありました。

6 海原渉 [内閣官房長官](江口洋介)

 「沈黙」ファンには残念なお知らせですが、この実写映画版だと、「相方」の「天津航一郎」が登場しません。

 別に江口洋介さんが悪いという訳じゃないんですが、見た目に凄く若いのでどうしても「あんちゃん」に見えてしまうため、もう少し老け込んだというか老獪で図々しい感じが欲しかったかも。

まとめ

 原作では8年連載されたものの、劇中ではたった2ヶ月しか経過していません。

 あの後、イージス艦戦、第三艦隊戦、シーウルフ戦、そして解散総選挙、ロイズ保険会社、国連…とトンデモない展開が目白押しです。

 どうせ実写化するならもう、少々解釈が違ったり、別ENDになってもいいので「最後まで」描いて欲しいですね。

 出資元がAmazonらしいので、続きはドラマでもいいので頑張ってほしいです。

 他にも大作映画が目白押しで、レビューが遅くなってしまったんで難しいかもしれませんが、「沈黙の艦隊」好きなら観て損は無いですよ。

 あーだこーだいうためにも観ましょう!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

ぶらっくうっど
ぶらっくうっど

Amazonでドラマ化されないかなぁ・・・。

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お絵描き好き
漫画好き夫婦の感想ブログ「遊星からのブログX」です。お絵描き好きの妻(カイミ)と、オタク第二世代&こじらせオタクな夫(BW・ぶらっくうっど)、猫2匹と暮らしています。語りたくなる漫画・映画等のおすすめ作品と、iPad、PC便利グッズなどをご紹介していきます。
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